CAMPER
船底特殊モデル・補修方法
カンペールのデザインは本体だけではなく、ソール形状もデザインの一部となっていますが、一般的なソールに比べるとデザイン重視な傾向があり、また劣化しやすいウレタン系の素材が使われている確率が高いです。
なぜ劣化しやすい素材を使うのか?ですが、わざわざ劣化しやすい素材を選んで用いているというよりは、そのソールのデザイン、ボリューム感を表現するには軽くて丈夫なウレタン系の素材を使わざるを得ないのかもしれません。
ただそれは諸刃の剣となってしまい丈夫ではあるのですが、他のモデルと同様にウレタン系の素材というのは、履いても履かなくても劣化によりソールが割れてしまうという悲しい現実が待っています・・・。
ソール交換の際はその独特のソール形状を再現することは難しい為(オリジナルは金型で成型、ソール交換は削り出しで成型の為)ソールの形状は変わってしまいますが、それぞれ劣化が起こりにくい素材を用いて製作していますので、ソール割れの心配も少なく、摩耗した際にはその都度部分補修が可能な仕様となっています。
船底モデルとはソールが小舟のようにカップ状になっていて、その船に本体が埋まっている形状にちなんでいます。また分類上、船底ではないのですがソールに埋まっているモデルもこの項に含まれています。
モデルにもよりますが、埋まっている深さは10から20mm程度、本体がソールに隠れています。似た形状のPEUシリーズはPEUモデルに分類されていますのでそちらを参照ください。
ソールに埋まっているモデルはソールが本体と側面で縫われているか、または接着されているかに分かれます。どちらの場合も埋まっていた部分には革を巻いて縫製し覆います。
埋まっていた部分は接着の為に表面がガサガサに処理されていたり、ウレタンソールの残骸が付着し革が傷んでいるので、革の補強も兼ねて革を巻いています。革は本体と同系色で合わせたり、他の色を挿し色で当てたりとソールのカラー同様に自分なりのカスタマイズが可能です。
ソールは直接本体と縫い合わせるのではなく二層構造で製作します。ミッドソールを一層追加し本体と底縫いを行います。その土台となるミッドソールにヒールやラバーソールなどを組み合わせます。
二層構造になるので爪先や踵などが摩耗した際にはその都度、部分補修が可能な仕様となっています。最終的に二層目のソールが全面的に摩耗した際には、二層目のみの再ソール交換のみであれば8.000円程度でソール交換が可能です。
ソール交換のメリット
・それぞれ劣化し難い素材を用いて製作
・二層構造なので部分的な補修が可能
・最終的にソール全体が摩耗した際の再ソール交換費用は、6.000から8.000円程度
ソール交換のデメリット
・船底特殊モデルは、通常のソール交換より費用が高い
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船底特殊モデル・修繕事例
ソールとの境目部分の本体に巻かれている革の範囲がソールに埋まっていた部分なります。埋まっていた部分は均一の深さではなく場所によって変化しています。巻く革は元のソールのキャメル系に合わせソールに馴染ませてみたり、本体の革の色と合わせソールと色を分けたりとお好みで自分仕様にカスタマイズが可能です。