ロンシャン修理専門店ではないのだけれど・・。ファスナー交換篇

ロンシャン
エレメントの損傷
目次

ファスナーは消耗品です

ファスナーを壊す主な使い方

  • 荷物をパンパンに入れてファスナーを無理に閉じる
  • 片側の持ち手だけ持って開いているファスナーを閉じる
  • スライダーが引っ掛かっても無理に閉じる

プリアージュについているファスナーは基本的にコイルファスナーといってエレメント(ギザギザの部分)が樹脂でできています。そのエレメントを糸で両脇の生地にかがり縫い付けています。

ファスナーが締まる原理はスライダーを閉じていくことで、両側のエレメントが組むように閉じていきます。エレメントが壊れるとスライダーを閉じる途中で引っかかったり、または閉じても開いてしまう状態です(エレメントが噛み合わない)

ロンシャン
交換作業

冒頭の画像のようにエレメントをかがっている糸がほつれていればそこが原因だとわかりますが、一見どこも問題ないように見えても、エレメントの一箇所がほんの僅か傾いただけでも、その部分が原因で閉じなくなってしまいます、結構繊細なのですファスナーって。

なのでスライダーを動かしたときにスムーズに動かない場合は無理に動かさず、左右のエレメントを近づけたり、閉じていくあたりのたわみを少なくするとスムーズに開閉できると思います。

ファスナー交換になってしまうと縫製部分を全て分解し、また再縫製してと手間がかかるので費用もそこそこかかってしまいます。

ロンシャン

コイルファスナーの場合は起こりにくいですが、スライダーが壊れてしまう場合もあります。エレメントに痛んでいる箇所もなく、引っかかりもない状態でスライダーを閉じても、エレメントがしっかりと噛み合わず開いてきてしまう状態はスライダーが原因の場合があります。この場合はスライダーの交換で対応が可能です。

4週間はYKK待ちの時間

ロンシャンの場合はファスナーの規格が一般的ではなく、また色が独特なので通常の在庫品ではありません。ファスナー問屋さんにも無いので問屋さん経由でYKKにオーダーになってしまいます。

ロンシャン
オーダー品到着

オーダーといってもYKKでロール状に巻かれているファスナーをカットして郵送してくれるだけなのですぐに届くと思いきや、〜4週間ぐらい待たされます。

YKKの問題というか間に入っている問屋さんで。ある程度の注文をまとめてから発注しているので時間が掛かっているのだろうと推察しています。しかし小売で50cmとかの極小ロットで対応して頂けるだけでもありがたいですが。

ロンシャン
取り付け

ロンシャンのチャームって折れやすい?

今回の修理はスライダーも一緒に交換しています。丸いチャームが折れてしまったので、ついでにその部分もカスタムして欲しいと。

このスライダーもファスナーの規格に合わせたものなので一般的ではないサイズが使われています。ただ色がゴールドとシルバーなので、これはあらかじめYKKに注文して在庫で用意してあるので、スライダーのみの交換の場合はYKK待ちはなく通常〜1週間で仕上がります。

ロンシャン
折れたチャームをカスタム
ロンシャン
ファスナー縫製

この記事を書いていて思ったのですが、交換の際に使用したファスナーの色はオリジナル通りですが、このクラブシリーズのガンメタモデルは馬の刺繍が黄色でコバの色も黄色です。ファスナーも黄色にしたらどうだったのかなと、そんなカスタムも可能です。

ロンシャン
四隅の補修も行っています

オリジナルの色にこだわらずに自分だけのカスタムモデルにしてもいいのかもしれません。

定番のオリジナルシリーズでも基本は本体のナイロン生地と同色になっていますが、本体のナイロン生地はピンクでもファスナーがブラウンとかもありますし。仕上がった状態の画像を撮り忘れましたが、ファスナー交換は元の通りに戻るだけなのでご想像にお任せします。

  • URLをコピーしました!
目次