カンペール修繕事例・ブーツ系

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CAMPER
ブーツ系・補修方法

カンペールのブーツモデルは基本的にソールが割れます。履いても履いていなくても割れます。ソールにボリュームがありカンペールらしいデザインですが、その素材はウレタン系が使われています。ウレタンは軽くて摩耗しにくいのでボリュームのあるカンペールのソールには適しているのですが、その反面ウレタン系の素材は製造直後から劣化が始まり、2〜3年経過後から症状が現れ出すと言われています。

カンペールブーツ
カンペールブーツ
カンペールブーツ
カンペールブーツ

歩くたびに屈曲する指周りがまず割れ始めます。その後、負荷がかかるヒール部分が割れ崩れていくパターンがほとんどのようです。もしくは底面の丸いロゴマーク付近でもソールが割れがちです。ロゴマークはソールと違う素材でできているので、その硬さの違いからその部分がきっかけとなり割れやすいようですので、こうなると余計なデザインというしかありませんが。

カンペールブーツ
カンペールブーツ

ブーツモデルで厄介なのが外観からでは判断がしにくい、通常のソール交換で対応できるモデルと、ソールに本体が埋まっている特殊なモデルの二通りあるという点です。ソールに埋まっているか埋まっていないかでは、ソール交換費用が倍近く異なります。

では埋まっているか埋まっていないかを見分ける方法ですが、ソールの外観からでは判断ができません。ソールの形状や底面のデザインが同じでも埋まり方が違っている場合があります。経験上なんとなくは分かるのですが、郵送でのご依頼の場合は添付して頂いた画像で判断するしかなく、その場合は確定することができません。店頭であれば実際にソールを剥がしてすぐに確認ができます。

これをお読みになられていてソール交換を検討されている方は、すでにソールが割れている状態だと思います。その場合、その割れた部分を指でめくってみるか、少し剥がしてみてください。以下の画像のように埋まっている深さが約1.0cm以上だとソールに埋まっている特殊モデルになります。モデルによっては前だけ、後ろだけと部分的に埋まっている場合もあるので前後の確認が必要です。郵送して頂いて、ソールを剥がして確認する費用はかかりませんのでお気軽にお問い合わせください。

カンペールブーツ
カンペールブーツ

ソールに埋まっている特殊モデルは、ソール交換の前にその埋まっていた部分を革で隠して縫製する補修が必要になります。巻く革の色は目立たないように本体の色に合わせたり、あえて他の色にして自分仕様にカスタマイズすることもできます。

カンペールブーツ
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オリジナルはソールを接着のみで取り付けられていましたが、ソール交換の際には一層目にミッドソールを追加し本体と底縫いを行い固定します。その土台に二層目のスポンジヒールとラバーソールなどを取り付けます。二層構造になっているので踵や爪先などが摩耗した際には、部分的に補修が可能な仕様になっています。最終的に二層目のソール全体が摩耗した際には、二層目のみのソール交換であればソール交換費用が当初の1/4程度に抑えられます。

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ブーツ系・修繕事例

埋まっていた部分に巻く革の色はご希望の色でカスタム可能です。ソールの色はブラック・ダークブラウン・ホワイトから選択可能です。ヒールの高さはオリジナルに合わせて制作していますが、特殊モデルの場合は埋まっていた部分があるので、交換の際はオリジナルの時に見えていたソールのボリューム感とは若干異なります。特殊モデルと通常モデルの違いは、埋まっていた本体部分に革を巻いているかどうかのみなので、ソールの仕様については基本的に同じ設定になります。

掲載の事例は本体の革が艶々していますが、これはソール交換と合わせて擦れていたり色褪せていた部分に補色補修を行い保湿を行なっている為です。ご希望の場合は合わせてご依頼ください。補色補修を行わない場合でも、仕上げに靴クリームと保湿クリームにて靴磨きを行なっているので、軽微な色褪せや擦れは補修されます。

ソールの形状をオリジナルのように丸々とした感じをご希望されることがありますが、エッジを丸く削ると見栄えは似た印象になるかもしれませんが、それは結果的にソールが削れて角が丸くなっているのと変わりはなく、ソールの寿命をあえて縮めてしまうので当店では行なっておりません。

カンペールブーツ
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カンペール ブーツ
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