
GGキャンバス
眠たげなこの鳥はときどきやってきます。名前はパパガッロ、GUCCIのZOOコレクションのトートバックです。これまで三羽ぐらいは助けたように記憶しています。
GUCCI定番のこのGGキャンバス生地、ある程度の期間使用していると角が擦り切れてしまいます。編まれているので一部がほつれ始めるとパラパラとほつれが拡大するので早めの補修がおすすめです。間違っても飛び出ている糸を引っ張ってはいけません、柄が崩れて補修範囲が拡大してしまいますので。

GGキャンバスは、創業者のグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)のイニシャルである「GG」ロゴを織り込んだ柄が特徴です。品質を保証するために創業者名を商品に入れた世界初のデザイナー名入りモノグラムという事ですが、当時としてはなかなか承認欲求が高めの方だったのかと。
日本ではというと、江戸時代には歌舞伎役者や粋人の間で、名前や文字をモチーフにした小紋柄(角字や文字を幾何学的に敷き詰めた柄)が爆発的に流行していました。

画像は江戸時代後期の歌舞伎役者である三代目・尾上菊五郎さん考案の、キクゴロの文字と柄の語呂合わせのデザインです。
ハウス・オブ・グッチ
余談ですが、映画「ハウス・オブ・グッチ」で別れた嫁に雇われた殺し屋に射殺されたのは、三代目のマウリツィオ・グッチ。叔父や従兄弟も脱税やら権力闘争の後に病死しているので、現在のGUCCIには創業家一族は一切居ないのだとか。なお今も残るGGロゴやホースビットなどのアイコンとなるGUCCIの礎を築いたのは、二代目のアルド・グッチ。

この映画を見ると「売り家と唐様で書く三代目」という感じで、ことわざ通りの創業家の終焉でした。3代目が去り(射殺され)、その翌年1994年にクリエイティブディレクターに就任したのがトムフォード(経営面は投資ファンドなどが運営)。彼が今の世界的なラグジュアリーブランドへと押し上げなければ、もしかしたらこのパパガッロもこうして修理にやってくる事もなかったかもしれません。ちなみにパパガッロはトムフォードの就任期間ではなく、フリーダジャンニーニ(2006-2015年)によるものです。

補修完了
オリジナル部分のレザーは経年による汚れで少しくすんでいるので、四隅に取り付けた新たなレザーは少し明るめの印象ですが色味自体はまとまっているかと思います。




生地部分はこれで保護できるので、あとは定期的にレザー部分を保湿することで安心して使い続けられるかと思います。
おすすめの保湿クリーム

